砂楼舞刀術




剣術流派の一つ、砂楼舞刀術について紹介します。
厳密にいえば、砂楼舞刀術は剣術として生まれたものではありません。
流浪の民・ヒターナがその流浪生活で、砂漠を横行する匪賊に対抗する手段として剣術の形となった護衛術が元でした。
それが各地を転々とする間に様々な民族の血を新たな民として迎え、結果としてその民族の土地に伝わる剣術・闘術を吸収・変化させていきました。
馬術に優れた男達と異なって女子供には身を守る術が少なかったこともあり、この独自に発展した闘術は彼らに伝わる舞踊の術に織り込まれながら、体術としての形を整えたのです。
それが現在の砂楼舞刀術、舞踊の幻惑と身体の伸びやかさ、独特のリズムを基礎とした剣術です。

特殊な経緯の砂楼舞刀術には開祖にあたる人物がいません。ただこの刀術に名前を与え、技に明確な分類を与えたフリオゥ・ドゥムが初の皆伝者として挙げられるかもしれません。
そして砂楼舞刀術の剣豪といえば砂漠の大匪賊“魔蠍”を討伐したリュシエ・マーニャや、砂竜退治の英雄クーラン・クーラなど女傑が挙げられるのが特徴といえるでしょう。




本来身を守る術だけに、戒律のようなものはありません。
しかしある一線を過ぎた時点で砂楼舞刀術は護衛術の範疇を超えた戦闘術になってしまうため、心術に劣る人間には伝承されません。

最低でも

・礼には礼を以て応じる
・舞踊は神に捧げる祈祷の一部であることを忘れてはならない(一般技能“舞踊”の取得を心がける)

は、流浪の民に触れた人間が守るべき不文律です(特に舞踊を心から楽しめない人間は砂楼舞刀術をLV5までしか修められず、また※秘伝※を使用出来ません)。
また、舞踊から発生したという性質上から、身体の動きを激しく制限する装備を身に纏ったまま技をくりだすのは不可能です。
ルールとしては金属鎧を身に着けて砂楼舞刀術を行使するのは不可能となります。ただし必要筋力の制限は無いので(砂漠の民は暑熱を避けるためにかなり厚着をしていますので)筋力上限までのものを身につけることが可能です。
さらに発祥の地がラオシェンではないため(これは極めて例外的なことです。厳密には砂楼舞刀術はフェンサーではないのですが、煩雑さを避けるためにここに加えてあるのです)刀を使わずとも技を使うことが出来ます
ただし、使用可能な武器はシミター及びファルシオンに限られます(ゲームマスターの判断でこれら以外の刀剣での使用を許可しても構いませんが、基本的には片刃で、かつ片手で扱える刀剣、ということです)。筋力の制限は特にありません。ファイター技能のそれに準じて下さい。

不文律は暗黙のルールとは言え、破った者に罰則があるわけではなく、またプリースト技能のように剥奪されるという事もありません。
ただし、あまりにその行いが戒律からかけ離れていた場合、最高指導者直々に破門を言い渡され、二度と砂楼舞刀術を学ぶ事が出来なくなる(技能LVを上げられなくなる)可能性もあります。
その上で尚、行いが改善されないようであれば、制裁の為に剣客が派遣される事すらあります!
GMは、プレイヤーがあまりに戒律からかけ離れた行いをするようであればそれとなく注意して下さい。



〜LV1〜
 剣間之舞(けんかんのまい)※秘伝※
持続:戦闘時 基本消費精神力:− 距離:術者 範囲:術者
舞踊の歩法を剣に対応させた初伝。
戦闘時、移動距離が+Lvメートルされる。全力移動には加算されない。

〜LV2〜
 剣惑之舞(けんわくのまい)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:6 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の動きに合わせて剣を揺らし、幻惑する。
攻撃力に+1されるが、回避に−1される。

 剣制之舞(けんせいのまい)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:6 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の動きに合わせて剣を揺らし、幻惑する。
回避に+1されるが、攻撃力に−1される。

〜LV3〜
 剣牙之舞(けんがのまい)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:− 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の手技を駆使した、鋭い刺突の一撃。
クリティカル値が−1されるが、追加ダメージが−1される。

 剣片之舞(けんぺんのまい)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:− 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の足技を駆使した、爪先立ちの姿勢から繰り出す鋭い撫で斬りの一撃。
攻撃力に+1されるが、クリティカル値が+1(最大でも12)される。

 剣脚之舞(けんきゃくのまい)※秘伝※
持続:戦闘時 基本消費精神力:− 距離:術者 範囲:術者
舞踊の歩法を剣に対応させた秘伝。
戦闘時、回避に「レベル÷3(少数切り上げ)」加算される。


〜LV4〜
 剣断之舞(けんだんのまい)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:− 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の踏み込みを一太刀に乗せた、縦割りの一撃。
追加ダメージに+1されるが、攻撃力が−1される。

 剣眩之舞(けんげんのまい)※秘伝※
持続:使用者の次ラウンドまで 基本消費精神力:10 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊のリズムとステップで相手の調子を惑わせる。
次ラウンド使用者の行動まで、敵の回避が−2される。


〜LV5〜

 剣了之舞(けんりょうのまい)※秘伝※
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:− 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の踏み込みと身軽さを利用した虚偽の動きで背後に回り込む。
次ラウンドに攻撃力+1、追加ダメージ+1、クリティカル−1される。

 剣環之舞(けんかんのまい)
持続:1ラウンド中の攻撃に対して 基本消費精神力:15 距離:術者 範囲:術者への直接攻撃
舞踊の軸回転を利用した反撃技。
回避の代わりに攻撃−2で対抗することによってカウンターを決めつつ相手の攻撃を無効に出来る。
相手の攻撃力を目標として『フェンサーLv+器用度−2』で対抗をし、勝利した場合(同点の場合は相手の勝利)相手の攻撃を回避すると同時にこちらの攻撃を命中させることが出来る。
対象はこの攻撃に対し回避を試みることは出来ない。ダメージの算出は通常どおり行う。

 剣復之舞(けんぷくのまい)※秘伝※
持続:剣環之舞成立時 基本消費精神力:10 距離:術者 範囲:術者への直接攻撃
舞踊の切り返しを利用した応用技。
剣環之舞が成立した後に続けて判定の出来る技で、クリティカルが−1される。
これは通常の行動とは別に行うことができ、のみならず行動をした後に行うことすら出来るが、次のラウンド中は攻撃が出来ない(回避は通常通り行なえるがパリィは行なえない)。

〜LV6〜 口伝(心ある者にしか伝えられない)
 天地之舞刀(てんちのぶとう)
持続:戦闘時 基本消費精神力:− 距離:術者 範囲:術者
舞踊の平衡感覚を磨いた先の境地。
「筋力の半分」重量の武器であれば、二刀流でもペナルティが付かない。

 剣間之舞(けんかんのぶとう)
持続:戦闘時 基本消費精神力:− 距離:術者 範囲:術者
舞踊の歩法を剣に対応させた秘伝。
あらゆる移動時に+Lvメートルされる。

 弧月之舞刀(こげつのぶとう)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:12 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の踏み込みに遠心力を加えた、剣断之舞の発展型。。
追加ダメージに+3されるが、攻撃力が−2される。

 伏虎之舞刀(ふっこのぶとう)
持続:1回の攻撃 基本消費精神力:12 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
 爪先立ちによる歩法の高速化で相手の予測を超えて切り込む、剣片之舞の発展型。
攻撃力に+3されるがクリティカル値が+1(最大でも12)される。

〜LV7〜 口伝
 蛇蝎之舞刀(だかつのぶとう)
持続:1回の攻撃に対して 基本消費精神力:21 距離:術者 範囲:術者への直接攻撃
舞踊の同調感覚を磨いた先の境地。
相手の攻撃に対して斬撃を合わせ、相手の武器を落とす。相手の攻撃の際に宣言をすることが出来、通常の行動とは別に行なうことが可能。
相手の攻撃点を目標に『フェンサー技能LV+器用度−2』による対抗ロールを行い、相手の武器を破壊する(魔法の武器や長物(ポールウェポン、スピア等)は取り落とさせる)。
また、このロールの際に1ゾロを振ってしまった場合は回避に失敗したのみならずこちらが武器を取り落とすことになる。

〜LV8〜 伝承
 弧連之舞刀(これんのぶとう)
持続:一瞬 基本消費精神力:24 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の技術を剣舞に特化した、弧月之剣舞の上位技。
攻撃が上段/下段に連続して攻撃する。この際命中に関わらず2度必ず判定する。ファンブルの場合はそれで攻撃が終了。
上段が回避された場合、下段は攻撃力+1される。

 蠱惑之舞刀(こわくのぶとう)
持続:一瞬 基本消費精神力:32 距離:使用者の移動力m 範囲:個人
舞踊の艶と体術・技術を剣舞に特化した、剣了之舞の上位技。
次ラウンドに攻撃力+3、追加ダメージ+3、クリティカル−1される。




データ製作:FACT機関さん



フェンサー技能  諸設定 

店先に戻る