インヤンスー技能


目次
 符の作成
 符術の行使に必要な符の作成についてです
 結界の作成
 結界の作成についてです
 陰陽術
 インヤンスーの扱う魔法である陰陽術についてです
 LV1陰陽術
 LV2陰陽術
 LV3陰陽術
 LV4陰陽術
 LV5陰陽術
 LV6陰陽術
 LV7陰陽術
 LV8陰陽術
 LV9陰陽術
 LV10陰陽術


インヤンスー技能の獲得及び上昇には、バード、レンジャー、セージと同じ経験点消費が必要です。
インヤンスー技能所持者は以下の能力を何の制限も無しに使う事が出来ます。

符の作成 基準値:知力
 一部の陰陽術を行使する際、触媒として必要な符を作成する事が出来ます。
 符を作成する条件・制限は以下の通りです。

 @ 1枚の作成に1分かかる
 A 作成の為には和紙(ラオシェン独特の紙。1枚2ガメルだが、ラオシェン以外での入手は困難)が必要
 B 作成の為には術者の血液が必要(生命点1点分の採血で5枚分)
 C 作成の為には術者の精神点が必要(1枚につき精神点1点)
 D 同時に作成して所持できるのは『術者のインヤンスーLV×2+精神力ボーナス』枚まで

 符の作成には判定は不要です。落ち付いて文字を記せる程度の状況であれば問題なく成功します。
 また、他者が作成した符を使う場合には達成値に−2のペナルティがかかり、発動の2Dが2、3、4であった場合にも1ゾロと同じく自動的失敗となります

結界の作成 基準値:精神力
 特定の対象の侵入を阻む、あるいは行動を制限する場を形成できます。
 この場のことを『結界』と呼び、前者の効果の結界を禁結界、後者を縛結界と呼びます。
 結界の作成には符が必要です。広く強い結界を張るには、多くの符が必要となります。また、結界そのものの強さもインヤンスーLVに比例します。つまり高位のインヤンスーであればあるほど、より広く、より強い結界を張ることがかなうわけです。
 結界の効果対象となりうるのは妖怪アンデッドデーモン精霊魔法生物、そして全ての使役されている存在です。結界作成時にインヤンスーは任意の一種を選択します。このときに選択されなかったほかの種族に対して、結界は何の効果も発揮しません。また、ここで選択した存在には全て効果を発揮してしまいます。選択した種族の中から術者が任意で対象から外す事は出来ません。
 持続時間は半永久的なものとなります。なにがしかの手段で解除されない限りは結界はその場にありつづけます。ですが、多くのインヤンスーは自分が張った結界をそのまま放置する事を好みません。自らの情報を野ざらしにするようなものですから、呪詛の対象となることもあり得るわけです。そういった理由から、インヤンスーのほとんどは結界は用が済むと同時に解除します。
 結界を張る手順は以下の通りです。また、結界を張るためにはゲーム時間で『(使用した符の枚数−インヤンスーLV)×10分間』の時間がかかります(最低でも10分)。判定の必要はなく、妨害されなければ必ず成功します。

 @ 結界の効果対象を決める
 A 禁結界縛結界かを決める
 B 結界の範囲を決める
 C 結界強度を算出する(禁結界の場合)
 D 結界値を算出する(縛結界の場合)

 @に関しては問題は無いでしょう。
 
 Aに関してもその具体的な効果はあとで述べるので、ここでは『入れさせない(禁結界)』か『行動を縛る(縛結界)』かどちらかを選ぶ、程度に捉えておいてください。
 
 Bの結界の範囲については、Aで禁結界縛結界か、どちらを選んだかによって効果範囲が異なります。禁結界の範囲は以下の『禁結界の範囲』を参照してください。縛結界は符を中心に半系1mの範囲に影響を及ぼします。
 なお結界に使用している符は『使用中』となり、術者の所持できる符の最大枚数に含まれます。
 例えばLV3、精神力ボーナス+2の術者ならば合計で3×2+2=8枚の符を持てますが、このうちの4枚を結界につかっている場合、彼は残り4枚までしか符を所持することが出来ません。もちろん、その規定枚数を超えて作成する事も不可能です。
 
 Cは禁結界の場合のみ求める数値です。『インヤンスー技能LV+精神力ボーナス』で算出します。結界強度は不変で、インヤンスーLVか精神力ボーナスが上昇したときのみに変化が起きます。
 禁結界はモンスターLVが結界強度未満(防御側優先ではありませんよ。同じでは、結界は破壊されます)の存在の進入を完全に遮断できます。これは禁結界自体が破壊されるなどして解除されない限り決して進入されることはありません。
 ただし禁結界の対象の侵入を防ぐだけですので、何らかの手段を講じなければ視界は通りますし、結界の外からの攻撃(飛び道具や魔法など)を防ぐことも出来ません。
 結界強度以上のモンスターLVをもつ存在が禁結界に侵入しようとした場合、禁結界は問答無用で破壊されます。
 禁結界は余りに多くの対象の侵入を同時に防ぐ事は出来ません。モンスターLVが結界強度に満たない対象が同じラウンドに2体以上侵入を試みた場合、2体以上の1体につきモンスターLVに+1と換算し、その結果モンスターレベルが結界強度以上になった場合、禁結界はやはり破壊されます。
 
 ★例 1☆
 九条 薫はLV3のインヤンスーです。彼女はとある依頼を受け、遺跡の中でグールの侵入を防ぐため対アンデッド用の禁結界を張ることにしました。
 彼女の精神力ボーナスは+2、結界強度は3+2で5となります。グールのLVは3なので、彼女の張った禁結界は見事グールの侵入を防ぐことでしょう。
 もしも彼女のインヤンスーLVが1であったならば結界強度は1+2=3なのでグールのLVと同じとなり、グールの侵入を防ぐ役には立ちません。
 
 ★例 2☆
 結界を張り安心していた薫ですが、いざグールが現れて焦ります。ぞろぞろと、全部で4体ものグールが現れたからです。
 グールのLVは3、彼女の張った禁結界結界強度は5ですから、通常であればグールは結界を通る事はかなわないのですが、数が増えるとそうもいきません。
 4体のグールが同時に結界を通ろうとする場合、LVは3ではなく3(グールのモンスターLV)+3(同時に4匹が侵入を試みた)=6として扱います。
 結界強度の5を上回っているので、彼女の張った禁結界破壊されてしまいます。
 ここで登場したグールが3体であっても、3(グールのモンスターLV)+2(同時3匹が侵入を試みる)=5で結界強度に等しくなるので、やはり結果は変わりませんが、グールが2匹までであるのならば彼女の禁結界で侵入を容易に防ぐことが出来ました。
 やむなく薫は安全な位置からの攻撃を断念し、体勢を立て直すために走り出しました。
 
 禁結界破壊について解説します。禁結界の解除の方法のひとつで、上記の例などの様に力ずくで突破した場合に禁結界破壊されます。
 破壊された場合、その禁結界の形成に使用した符は全て炎上して爆ぜます。その瞬間、禁結界を形成した術者は呪の逆流で(結界に限らず、陰陽術は全てある種の呪詛なのです)精神点に禁結界の形成に使用した符の枚数の半分だけダメージを負います。
 このダメージは冒険者レベルなどのあらゆる方法でも軽減は出来ません。このダメージによって精神点が0以下になった場合(マイナスにはなりません)、術者は即座に気絶します。
 また、同時にこのダメージを受ける事によって術者はいついかなる時でも禁結界破壊されたことに気づけます(意識を失ったりしていない限りは)。いつどこに張ったものが破壊されたかも完全にわかります。
 ただし破壊されたということがわかるだけで、その他の詳しい状況は探れません。
 破壊とは異なりますが、符が破損した場合、もしくは符をはがされた場合も禁結界は解除されます。これは結界が一種の符術としてみなされるからです。この場合は呪の逆流による精神ダメージはこうむりません。
 
 Dは縛結界の場合のみ求める数値です。縛結界を作成した時点で『インヤンスー技能LV+精神力ボーナス+2D』で求めます。
 縛結界に侵入した対象は結界値を目標とした精神抵抗ロールを行い、それに失敗するとあらゆる行動に−2のペナルティをこうむります。抵抗に成功した場合はペナルティはありません。
 
 なお、結界の範囲が幾許かでも重なった場合、相互に干渉しあって即座に作成したインヤンスーの『インヤンスー技能LV+精神力ボーナス』の値が低いほうの結界が解除されます。あるいは、発動すらせずに終わります。
 この値が同じであった場合は先に仕掛けられた結界が解除されます。後に張られた結界が優先されるということです。
 この場合で解除された、もしくは発動しなかった結界の作成につかわれた符は失われます。
 
 ★例 3☆
 九条 薫は古代遺跡の中でグールに追われていました。彼女の実力で張れる禁結界では防ぎきれないほどの数のグールが来ているので、対アンデッド用の縛結界を作成しようとしました。縛結界は場に張る必要はなく、符を持ち歩くことによっても効果を発揮するので便利なのです。
 ところが、彼女が体勢を立て直そうと逃げこんだ部屋には古代のインヤンスーが対デーモン用の禁結界を張っていたのです。
 薫のインヤンスーLVは3、精神力ボーナスは+2。対して禁結界を作成したインヤンスーのLVは8、精神力ボーナスは+3でした。
 3+2=5と8+3=11では勝ち目はありません。薫の縛結界は発動すらせずに符だけがむなしく炎上してしまいました。
 もしも薫のインヤンスーLVが8、精神力ボーナスが+3であったのならば11と11で同点となり、後にかけた薫の縛結界が優先されて部屋にかけられた禁結界のほうが解除されていたことでしょう。
 
 結界の解除方法
 結界を解除する方法はいくつかあります。
 まずは禁結界に限定してですが破壊すること。
 結界、というか符術に共通しますが符を破損させること。禁結界に関しては結界を形成している符を一枚だけでも剥がせば解除されます。
 また、結界の作成者が念じれば遠距離からでも結界を解除することはかないます。
 古代語魔法の『ディスペル・オーダー』および『パーフェクト・キャンセレーション』、神聖魔法の『リムーブ・カース』、陰陽術の『破術』などによっても結界は解除されます。
 この場合、禁結界の場合は結界強度を基準値としたロールを行い、その達成値が解除の目標値となります。
 縛結界の場合は結界値がそのまま解除の目標値となります。
 古代語魔法の『ディスペル・マジック』では結界をはじめとする符術は解除できません。先にも触れましたが符術は一種の呪詛なので、『ディスペル・マジック』で解除できる範疇を超えているのです。
 
 ★例 4☆
 薫は半泣きになりながら室内を調べます。GMは非情にも冒険者LV+知力でのチェックを要求しましたが、薫はそれに成功して室内に古びた符を発見します。
 強力な波動を感じるその符を薫は破り捨て、改めて対アンデッド用の縛結界を作成しました。
 これで、襲い来るグールの脅威に対抗できるでしょう。
 もっとも……なぜ、ここに対デーモン用の強力な禁結界が張られていたのか、まではその時の薫には考えが至らなかった様です。
禁結界の範囲
 禁結界の効果範囲は、原則的に正方形となります。結界の四隅に符を配置することによって禁結界は形成されます。
 つまり、最低で4枚の符が無くては禁結界は形成できません。
 基本的に禁結界の大きさは3m×3mの正方形……正確にいうのならば地面に置かれた3m×3m×3mの立方体となります。が、高さに関してはそれほど気にしなくて良いでしょう。どうしても必要ならば、という時にだけ正方形ではなく立方体であるということを思い出してください。
 インヤンスーは、禁結界を張る時点であるならば何の制限もなく結界の範囲を好きに狭めることが出来ます。
 その逆に範囲を広げる場合は符が4枚以上必要になります。何枚使用すればどれだけの広さの禁結界を張れるかは以下に記します。ただし、どの場合も原則として正方形(立方体)であるということに変わりはないので、注意してください。
 また、自分以外のインヤンスーが作成した符で結界を張る場合は結界強度にペナルティを負います。ペナルティの値は通常の符術とは異なり自分以外のインヤンスーが作成した符1枚につき−1となります。
結界の範囲 必要な符の枚数
3m×3m×3m 4枚
6m×6m×6m 6枚
10m×10m×10m 10枚
20m×20m×20m 15枚
100m×100m×100m 40枚

陰陽術 基準値:知力
 インヤンスー技能所持者が使用可能な呪文大系です。この呪文大系にはルーンは存在せず、言葉はその意味では無く発した者の意志こそが重要視されます。とはいえ、コモン・ルーンのように修練無く誰でも使えるというわけでは勿論ありません。専用の魔法言語を持たない、というだけのことで、それ以外は他のルーンマスター技能とほぼ同一の扱いとします。
 魔力の基準値は他のルーンマスター技能と同じく『インヤンスー技能LV+知力ボーナス』となります。
 インヤンスー技能が陰陽術の使用LVに到達した時点で自動的にその陰陽術を使えるようになります。
 消費精神点は各種ルーンマスター技能に準じて『基本消費精神点÷技能LV(切り上げ)』となります。
 使用制限は以下の通りです。符術は声(音)を封じられていても使用出来ます。
 
 @ 複雑な身振りが必要な為鎧はソフト・レザーまでに限られる
 A 『印』と書いてある陰陽術の行使には印を結ぶため両手が完全に自由でなくてはならない
 B 『符』と書いてある陰陽術の行使には符が必要
 C 『符』と書いてある陰陽術の行使には符を扱うため片手が自由でなくてはならない
印について
 ソーサラーが魔法の発動体を、プリーストが神に対する祈りを、シャーマンが精霊との対話を必要とするように、インヤンスーもまた魔法を発動させるために一種の儀式を必要とします。
 そのひとつがです。
 は両手を素早く複雑に組み合わせることで行われます。一種の精神集中とも言われていますが、内実はともかくを結ぶことによって(結印といいます)インヤンスーはさまざまな陰陽術を行使できるのです。
 そのため、両手の全ての指が自在につかえないとは結べず、術が不完全にしか発揮できないことがあります。
 両手が完全に自由でなくてはは結べないので一部の陰陽術は行使できません。
 怪我などによって指が何本か不自由になっている場合は動かせない指一本につき達成値に−1のペナルティがかかるものとします。
 なお、を結ぶ術に限り、他の魔法と同じく精神力を多く消費しての達成値の上昇や効果の拡大が可能です。
符術について
 符術とは、簡単に言うと一回使い切りの魔法の発動体である符を扱って術を行使する技法です。また、逆に言うとそれ以外の方法では行使する事が出来ません。
 特徴として、符術は発動のタイミングを2種から選ぶことが出来ることが挙げられます。
 ひとつは、通常通り判定後即座に効果を発揮する場合。
 もうひとつには、発動後、符を持った人間の任意のタイミングで効果を発揮させる事が出来ます。ただしこの場合、符の作成時に通常通りの精神点を消費し、さらに使用時にも作成時に消費されたのと同じだけの精神点を使用者が消費する必要が有ります。
 こうして発動のタイミングをずらした符を作ることを『術を込める』と言います。術を込めた符は作成したインヤンスーが所持出来る符の最大数に含まれます。
 符に術を込める最大のメリットは、使用タイミングをずらせることではなく、術を込められた符を持てば誰にでもその術を使うことが出来るということでしょう。インヤンスー技能を持っていない者でも、果てはグラスランナーまで!(そう、丁度感覚としてはコモン・ルーンに近いものがあります)
 ただしこれにはいくつか条件が有り、まず、使用者は符に込められた術がなにか正確に知っていなくてはなりません。第2に、使用者の名前を知っておく必要が有ります。
 この二つの条件を満たし、更に符に術を込めた際に消費された精神力と同じ分だけの精神力を消費して初めて他者が術を込めた符を使うことが出来るのです。
 また、特に記述がない限り、全ての符術は符が破損された時点で効果を失います。
 基本的に一回の符術の行使には1枚の符で事足ります。このとき、複数枚の符をつかうことによって達成値を上昇させることも出来ます。本来よりも多くの符をついやす1枚ごとに達成値に+1されます。このとき追加で使用出来る符の枚数は上限を術者のインヤンスーLVの半分(端数切上げ)までとします。
 この方法以外で、符術の達成値を上げることは出来ません。また、この方法の場合精神点を余分に消費する必要はありません。
 
 ★例 5☆
 九条 薫のインヤンスー技能はLV3です。このため、彼女は3÷2=1.5、切上げで最大2枚までの符を符術の行使の際余分に使用することで達成値に+2することが可能です。
 
 全ての符術は特に記述が無い限り古代語魔法の『ディスペル・オーダー』および『パーフェクト・キャンセレーション』、神聖魔法の『リムーブ・カース』、陰陽術の『破術』などによって解除されます。解除の目標値は通常通り符術の達成値となります。
 古代語魔法の『ディスペル・マジック』では符術は解除できません。符術は一種の呪詛なので、『ディスペル・マジック』で解除できる範疇を超えているのです。

 以下に、インヤンスー技能者が行使できる陰陽術を掲載します。
 未だ調整段階ですので変更の可能性がありますが、その上でご覧ください。
 術の名前のあとに《印》とあるものは結印の必要があります。
 術の名前のあとに《符》とあるものは符術ですので符が必要となります。

LV1陰陽術
禁氣(キンキ)《印》
持続:18R 基本消費精神力: 距離:10m 範囲:個人
 対象へ干渉する気脈の流れを断ち、結果として精神抵抗値に+2します。
 LV3の術である『禁術』の一種ですが、最も基本的で簡単な術ですのでここに独立してあります。
 他の『禁術』同様、達成値を持たないので容易く解除されてしまいます。
嘯呼鳥獣(ショウコチョウジュウ)《印》
持続:集中 基本消費精神力: 距離:半径100m 範囲:範囲内の動物すべて
嘯術』と呼ばれる、魔力を込めた口笛の一種。必ずしも音を鳴らす必要はありませんが、空気を震動させなければならないため音を封じられている場合は使用出来ません。
 範囲内の動物を術者のもとに呼び寄せます。この術の効果はただ呼び寄せるだけなので、呼び寄せた後術者の意に従うという事はありません。
 どれぐらいの数のどういった種類の動物が寄って来るかはGMの判断の次第です。
視鬼(シキ)《符》
持続:1時間 基本消費精神力: 距離:接触 範囲:個人
 通常は不可視の存在を“視る”術。発動後、符に触れているキャラクターがその効果を得られます。
 精霊をはじめ、不可視の魔法生物や、或いは霊魂の類を視認出来るようになります。
 但し暗視が効くようになるわけではないし、壁を透視する事も出来ないので、この術のみで通常の視界を越えて不可視の存在を視認するのは不可能です。


LV2陰陽術
早九字(ソウクジ)《印》
持続:一瞬 基本消費精神力: 距離:術者 範囲:10mR
 『臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前』の九字の印を切り、破魔の効果を得ます。
 効果範囲内の任意の対象の『恐慌』、『金縛り』、『魅了』の効果を断つ事が出来ます。
 また、この術は古代語魔法の『パラライズ』、精霊魔法の『フィアー』『チャーム』『ファナティシズム』、暗黒魔法の『メズマライズ』、ファラリスの特殊暗黒魔法『イービル・インパルス』、名も無き狂気の神の特殊暗黒魔法『インサニティ』『ルナティック・ダンス』の対抗呪文でもあります。
破術(ハジュツ)《印》
持続:永遠 基本消費精神力: 距離:30m 範囲:個人もしくはひとつの物体にかけられた術
 他の術を解除する術。目標値を持っている術に関してはそれを上回る達成値が必要です。
 この術で解除出来る術及び魔法は、全ての符術及び結界、そして『ディスペル・マジック』で解除できるものだけです。
見鬼(ケンキ)《符》
持続:10分間 基本消費精神力: 距離:視界内 範囲:個人
 視認した存在がこちらに対してどのような感情を(殺意、愛憎、哀願、などなど)抱いているかを知る術。発動後、符に触れているキャラクターがその効果を得られます。
 また、この術によって感情を操作されていたり憑依されているなど、精神が『尋常ではない』状態にあるかどうかも識別できるようになります。
五行理・相生(ゴギョウノコトワリ ・ ソウショウ)《符》
持続:18R 基本消費精神力: 距離:10m 範囲:ひとり、あるいはひとつ
五行理・相生』は森羅万象を司る万物の『流れ』を促し、様々な効果を及ぼす術の総称です。促す『流れ』の種類によって発揮される効果は異なりますが、基本的な使い方、持続時間、基本消費精神力、距離は全て同一となります。
 同じ対象に同時に『五行理・相生』を重ねがけすることは出来ず、後からかけたものが常に優先されます。『五行理・相生』に達成値は無いので解除しようと思えば簡単に解除できてしまうのです。
 また、『五行理・相生』は『五行理・相剋(ゴギョウノコトワリ ・ ソウコク)』とも言える『禁術』とは表裏一体です。その為、『禁術』との間にも後からかけた術が優先され、先にかかっていたものが打ち消されるという現象が生じます。
 ちなみに『禁氣』も『禁術』の一種です。
 以下に『五行理・相生』の種類を挙げます。
 
木生火(モクショウカ)
 木氣を以って火氣を生じることによって自在に操れる火を生み出す。
 この術によって生み出された炎は、術者の意思次第で熱源として、あるいは光源として使うことが出来る。
 
火生土(カショウド)
 火氣を以って土氣を生じることによって対象の防御力を上昇させる。
 この術の影響下にある者は、物理攻撃に限りダメージ減少(対象がモンスターの場合は防御力)が+2される。
 
土生金(ドショウキン)
 土氣を以って金氣を生じることによって金属武器によるダメージを1点上昇させる。ただし、素手(あるいは牙など)や非金属武器による攻撃のダメージは上昇出来ない。弓矢の場合は鏃が金属であるのならば上昇可能(鏃が金属かどうかはGMの判断次第)。
 ゴーレムなどの魔法生物の攻撃は上昇可能。
 
金生水(キンショウスイ)
 金氣を以って水氣を生じることによって清涼な水を生み出す。
 この水は純水なので飲料水としては勿論様々な用途に応えることが出来る。当然、ウンディーネも発生する。
 
水生木(スイショウモク)
 水氣を以って木氣を生じることによって生命力を活性化させる。
 この術の影響を受けた者は即座に回復力0の欄で生命点が回復し、持続時間中は生命抵抗値に+2のボーナスを受ける。


LV3陰陽術
長嘯召鬼(チョウショウショウキ)《印》
持続:10分間 基本消費精神力: 距離:5m 範囲:対象の存在一体
嘯術』の一種です。物質界の存在には聞こえぬ音色を口笛で奏で、本来物質界に存在しない者の興味を引き、呼び寄せます。
 呼び寄せることの出来る存在はホーントレイス、そして下位精霊(モンスター・レベルが4以下の精霊)だけです。また、一度の嘯呼で呼べるのは一体だけです。
 下位精霊を呼び寄せる場合、本来そこに存在していない精霊であっても構いません(例:建物の中にシルフを、海上にノームを、など)。
 そうして呼ばれた精霊はこの術の持続時間の間、あたかももともとそこに存在していたかのようにその周囲に自らの精霊力を発生させます。近くにいるシャーマンはその精霊力を問題無く行使することが可能です。
 この術では対象を呼び寄せることが出来てもコンタクトが出来るとは限りません。確実にコンタクトをする為には『制鬼』の符が必要な場合もあるでしょう。
制鬼(セイキ)《符》
持続:10分間 基本消費精神力: 距離:術者 範囲:個人
 ホーントレイス下位精霊(モンスター・レベルが4以下の精霊)との対話が可能になります。
 本来言語が通じない場合でも、上記の種族が相手ならば意思の疎通が可能です。
 ゲームマスターは意思が疎通出来るというだけで必ずしも友好的な反応が返って来るとは限らない点に注意して下さい。対話の前に相手の反応を見たい場合は『センス・エネミィ』や『見鬼』が効果的です。
禁術(キンジュツ)《符》
持続:18R  基本消費精神力:12 距離:10m 範囲:さまざま
禁術』は森羅万象を司る万物の『流れ』をせき止め、様々な効果を及ぼす術の総称です。せき止める『流れ』の種類によって発揮される効果は異なりますが、基本的な使い方、持続時間、基本消費精神力、距離、範囲は全て同一となります。
 同じ対象に同時に『禁術』を重ねがけすることは出来ず、後からかけたものが常に優先されます。『禁術』に達成値は無いので解除しようと思えば簡単に解除できてしまうのです。
 また、『禁術』は『五行理・相剋(ゴギョウノコトワリ ・ ソウコク)』とも言えます。『五行理・相生』とは表裏一体なのです。その為、『五行理・相生』との間にも後からかけた術が優先され、先にかかっていたものが打ち消されるという現象が生じます。
 ちなみに『禁氣』も『禁術』の一種です。
 以下に『禁術』の種類を挙げます。
 
禁人(キンジン)
 対象の気脈を縛ることによって動きを封じる。
 抵抗に失敗した対象の攻撃/回避に−2のペナルティを課す。対象が抵抗に成功した場合効果は発揮されない。
 
木剋土(モクコクド)
 木氣を以って土氣を禁じることによって対象の防御力を低下させる。
 この術の影響下にある者は、物理攻撃に限り防御力(対象が人間の場合はダメージ減少)が−2される。
 
土剋水(ドコクスイ)
 土氣を以って水氣を禁じることによって冷気からのダメージを軽減する。
 あらゆる冷気系攻撃の抵抗に+2ボーナスが付き、さらにダメージ−2される。
 
水剋火(スイコクカ)
 水氣を以って火氣を禁じることによって火炎からのダメージを軽減する。
 あらゆる火炎系攻撃の抵抗に+2ボーナスが付き、さらにダメージ−2される。
 
火剋金(カコクキン)
 火氣を以って金氣を禁じることによって物理攻撃によるダメージを2点軽減する。ただし、素手(あるいは牙など)や非金属武器による攻撃のダメージは軽減出来ない。弓矢の場合は鏃が金属であるのならば軽減可能(鏃が金属かどうかはGMの判断次第)。
 ゴーレムなどの魔法生物の攻撃は軽減可能。
 
金剋木(キンコクモク)
 金氣を以って木氣を禁じることによって対象の生命力を減退させる。
 この術の影響下にある者は生命抵抗値に−2のペナルティを受け、持続時間中器用度敏捷力筋力を使うあらゆる判定に−1のペナルティを被る。


LV4陰陽術
式返し(シキガエシ)《印》
持続:一瞬 基本消費精神力:20 距離:10m 範囲:使役されている存在一体
 式神ファミリア、精霊魔法の『精霊支配(コントロール・スピリット)』で支配されている精霊、暗黒魔法の『妖魔支配(コントロール・インプ)』で支配されているインプ、あるいは各種ゴーレムパペット・ゴーレム竜牙兵も含みます)やゾンビなどのアンデッドのような他者に支配され、使役されている存在にのみ効果を発揮する術です(呪文などによって意識を支配されている人間などは含まれません ――― GMの判断次第ですが)。
 この術は上記の存在(以降『使役されている存在』)と使役している存在との因縁の流れを利用し、使役されている存在に対して抵抗不可能な打撃力10の攻撃魔法として作用します。クリティカルは通常通り起こり得ます。クリティカル値は10です。このダメージに対しての減点は使役されている存在を使役している存在の冒険者レベル及び魔法的な防護が有効です。
 対象がダメージを共有している使役されている存在だった場合、使役している存在にもルール通りダメージを与えます。
 この術によって使役されている存在が倒された場合(=生命点が0になった場合)因縁の流れが逆流し、倒された使役されている存在を使役していた者の生命点にダメージが及びます。
 このダメージはあらゆる手段での減点が不可能です。ダメージの値は使役されている存在のレベルの値そのままとなります。
 ただしファミリアだけは例外で、レベルの値では無くファミリア最大精神点の値がダメージとして適用されます。これは、ファミリアが他の使役されている存在よりも深いところで繋がっているからです。
 また、付加効果として『式返し』によって一撃で使役されている存在が倒された場合に限り、『式返し』の術者は使役されている存在を使役していた存在のルーンマスター技能の種類とレベル、そして魔力、現在位置を知る事が出来ます。
 ただしこの効果で知ることが出来るルーンマスター技能は使役されている存在を生み出していたルーンマスター技能だけです。
式神(シキガミ)《符》
持続:1日間 基本消費精神力:20 距離:1km 範囲:式神一体
 自らの思い通りになる“式神”(単純に“”とも言います)を使役する術です。通常、普段は符に姿を変えています。術を発動(式を打つ、といいます)させてから丸1日後、使役されていた式神は解放され、自らの意思で本来いるべき世界に戻ります(戻れる限りは)。
 この術で式にすることが出来るのは、術者が自らの『嘯術』で呼び寄せた存在だけです(ただし、精霊は除きます。精霊はインヤンスーが扱う理とは違う理に乗っ取って存在しているのです)。
 呼び寄せた後、何らかの形で意志の疎通を果たせばほとんどの場合は問題無く対象をとして符に封じこめる事が出来ます。ただし、ゲームマスターは状況やシナリオの都合から何らかの条件を必要とさせたり、あるいは対象がになるのを拒ませても構いません。
 同時に符に封じこめることが出来る式神の数に制限はありません。もてる符の数だけ式神を所持する事が出来ます。ただし、一度に打てるは一体だけです。2体目を打とうとすると、先に打たれていたは解放されて、術者の制御から外れてしまいます。
 式神の扱いはほとんど古代語魔法の『ファミリア』に準じます。術者は式神の目を通して物を見、耳を通して音を聞くことがかなうのです。距離が離れていても言葉を発することが出来なくても意志の疎通に問題はありません。両者は精神感応で意志を交換することが適います。
 ただし、には自律意志はありません。式神式神である限り、命令を唯々諾々とこなすだけの存在なのです。例外として、術者よりも高いモンスター・レベルを持つ存在を式神とした場合にのみ式神は自律意志でもって判断し、行動することが適います(その場合も術者の命令には絶対服従であるという事は変わりません)。
 肉体や精神のダメージも共有しますが、ファミリアと異なり式神からは精神点を譲り受けて使うことは出来ません。
 式神が解放されるのは以下の場合が有ります。
 
 @.破術式返しなどで術を破られた場合
 A.禁結界によってが閉じ込められた場合
 B.式神が破壊された場合
 C.を既に1体打っている状態で更に式神を打った場合、先に打たれていた式神が解放される
 
 Bの場合であっても、式神は死亡しません。式神式神となっている間は符を変化させたかりそめの肉体で行動しているのです。その為、本来は通常武器無効の存在であっても式神である間は通常の攻撃でもダメージを被ります。
 また炎に弱いという弱点が付加される為、火炎による攻撃からは打撃力を+10されます。
 
 また、式神は解放される時、それまで酷使されたり自殺的な命令を強要されていた場合は術者に襲いかかる事が有ります(解放の手段如何に関わらず)。
 これを不服に思うインヤンスーには、ゲームマスターは『人を呪わば穴ふたつ』という格言の意味を教えておいて下さい。式神符術の一種である以上、呪詛なのですから。


LV5陰陽術
禁狐魅(キコミ)《印》
持続:一瞬 基本消費精神力:25 距離:術者 範囲:10mR
 この術は妖怪アンデッドデーモン精霊魔法生物、そして使役されている存在にのみ効果を発揮します。
 上記の存在の内、モンスター・レベルが術者のインヤンスー技能レベル未満の存在は抵抗することすら適わずこの術の影響を被ります。
 この術の影響を受けた存在は神聖魔法の『ターン・アンデッド』と同様の効果を被ります。使用する表はまったく同じです。基本ルールブック191ページを参照して下さい。
五芒結界(ゴボウケッカイ)《符》
持続:18R 基本消費精神力:25 距離:術者 範囲:10mR
 結界の一種です。符を五枚使用します。
 五芒の星は森羅万象を現す五行相剋の理をあらわし、その流れは力の抑制を示します。
 この為、『五芒結界』の範囲内にいる存在はあらゆる魔法に対して抵抗力+2のボーナスを得ます。また、炎系、冷却系、電撃系、つぶて系、かまいたち系、地震系の攻撃呪文からのダメージは−2されます。
 この呪文は効果範囲内でも術者が任意で対象から外すことは出来ます。
六芒結界(ロクボウケッカイ)《符》
持続:18R 基本消費精神力:25 距離:術者 範囲:10mR
 結界の一種です。符を六枚使用します。
 六芒の星は異なる力の三角がふたつ融合する姿をあらわし、その融合は力の増幅を示します。
 この為、『六芒結界』の範囲内にいる存在はあらゆるルーンマスター技能の使用の際魔力に+1のボーナスを得ます。
 この呪文は効果範囲内でも術者が任意で対象から外すことは出来ます。


LV6陰陽術
蠱毒(コドク)《符》
持続:3日間 基本消費精神力:30 距離:1km 範囲:巫蠱一体
 強力な式神である『巫蠱(ふこ)』を作成する術です。儀式には1週間かかります。
 同種の毒蛇、毒虫などを大量に籠や瓶に押し込め、共食いをさせます。そうしてやがて生き残った最後の個体は、最も生への執着が強かった個体で、その執着は怨念と呼ばれるほどにまで育っています。更にはその個体にはこの儀式に使われて(そして喰われた)他の全ての命の恨みつらみを一身に背負ってもいます。
 この最後に生き残った個体を巫蠱と呼びます。巫蠱は非常に優秀なで、往々にして術者をも凌ぐ力と呪力を持っています。
 この術は巫蠱を作成し、とするまでの行程を含んでいますので『巫蠱』を作成してから改めて『式神』の判定をする必要はありません。
 巫蠱の扱いは基本的に通常のと同じですが、とは異なりレベルによらず自律意志での行動が可能です。
 決定的に通常の式神と異なる点は、巫蠱は解放された時、それまでの扱いがどのようなものであったかに関わらず例外無く術者に襲いかかることでしょう(まったく命令がされなかった場合ですら!)。
 巫蠱が持ち、そして背負った全ての恨みつらみは、究極的には全て術者に向けられているものだからです。『蠱毒』は非常に強力な反面、反動も厳しいものとなっているのです。
 こうして術者を襲うに至った巫蠱の行動期間に制限はありません。その生命点が0になるまで執拗に術者を狙い、その血と肉を喰らおうと襲いかかります。巫蠱は非常に執念深く、そして狡猾です。叶わぬとあらば一旦逃げ延び、傷を癒してから再び襲いかかるということを繰り返します。
 術者の制御を逃れた巫蠱は『使役される存在』では無く、更には符によるかりそめの肉体ですら無いので『式返し』及び『破術』は通用しません。
 以下に巫蠱のデータを挙げます。
 
巫蠱(ふこ)
 LV=7(ただし、場合により+1〜+3される)
 敏捷度/移動速度=16/20(空中)
 知能=人間なみ(術者の命令には絶対服従。ただし、非常に貪欲)
 攻撃点=噛み付き:15(8)
 打撃点=12、及び精神ダメージ10
 回避点=16(9)
 防御点=9
 生命点/抵抗値=14/9
 精神点/抵抗値=24/10
 特殊能力 =魔法:暗黒魔法7レベル(魔法強度/魔力=16/9)
    魔法:精霊魔法4レベル(魔法強度/魔力=13/6)
 通常武器無効
 不眠
 あらゆる精神的影響をもたらす魔法・呪歌の影響を受けない。
 説明インヤンスーが呪詛の為に作り上げた一種の魔法生物です。
 非常に強い怨念と飢餓的な食欲を持っており、生きとし生ける全ての存在を喰らい尽くそうと常に考えています。普段は瓶の中など、作成された環境のままに保管されていますが、インヤンスーが使おうとする時は符に封じられ、携帯されます。
 通常の式神と同じように符から“打たれ”て実体化し、インヤンスーの意のままに呪詛を行使します。
 巫蠱として非常に優秀で、執念深く、なんとしても目的を果たそうとします。通常悪意は持ちませんが(悪意、という名の感情を持てるほど、思考に余裕が無いのです)その行動理念は飢えと直結している為、ともすれば目標の血肉や精神を啜ろうと試みます。
 使用の際には術者が常に意識の片隅で釘をささねば巫蠱はどんな手段に出るか分かりません(それでも、課せられた命令自体は果たそうとしますが)。
 敵として現れた時、巫蠱は非常に厄介な存在です。目的意識が強いのは勿論ですが、それ以上に生への執着が強く、危機を感じ取ると逃亡を試みます。巫蠱の行動理念は、生への執着と、飢えを満たすこと、このふたつだからです。
 巫蠱は命を捨ててでも命令を果たそうとするタイプのではなく、なんとしてでもどのような手段を用いてでも(一度や二度ぐらいの逃亡を気にすることなく)目的を果たそうとする執念深いなのです。


LV7陰陽術
 ( )《 》
持続:  基本消費精神力:  距離:  範囲: 
 
 
 


LV8陰陽術
 ( )《 》
持続:  基本消費精神力:  距離:  範囲: 
 
 
 


LV9陰陽術
 ( )《 》
持続:  基本消費精神力:  距離:  範囲: 
 
 
 


LV10陰陽術
 ( )《 》
持続:  基本消費精神力:  距離:  範囲: 
 
 
 




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