・シーズィ
・・・彼は過去と訣別し得ぬ者。
過去故に彼は己を高め、訣別を望むが故に彼は力を望む。才を伸ばす執念が実り、彼は風を得た。だがそれは彼の如く鋭さの風。
彼の風は刃であったのだ。
しかし彼は護るべき者、共に未来を目指す者を得た。それは彼にとって心の安らぎとなる大切なものだった。
刃は鞘を得た。

・イリーナ
・・・彼女は暗きを背負わぬ者。
年齢故のせいもあろう。10代前半の彼女にとって、過去とは通り過ぎただけの時間なのかもしれない。
彼女の先は無限。
全てを打ち砕くが如き剣閃の勇名が西部域を越えて轟くのは、そう遠い未来ではないだろう。
彼女が英傑の相を得るに必要なのは、もはや時間のみ。

・ドン
・・・彼は自身の過去には束縛されないであろう者。
彼は己の未来を戦神とひとりの少女に等しく捧げたが故に。
彼は少女の盾であり、先を示す道標。
戦神への信仰と共に、彼は少女の伸びやかな感性を押し殺すことなく、善き方向を示し続けるのだろう。
古の勇者の傍らに立つ、守護者のように。

・イルゼ
・・・彼女は常に未来に希望を抱く者。
天真爛漫、心を映す鏡の如き表情の豊かな彼女は笑みを忘れない。その有様は彼女自身のみならず、辺りまでも希望で照らす。
彼女は深淵にても闇に沈まぬ光輝。
その彼女もひとつの未来を見つけた。平坦ならざる道、しかし彼女らは笑ってそれを乗り切るだろう。
光が風と共に運ぶのは、春なのだから。

・ケンタテフセ
 ・・・熟練者。
 あまり関わる機会のないまま別れたが、おそらくは熟練した冒険者だったのだろう。
 危機に対する警戒の姿勢は誰よりも優れていたように思える。
 彼は目的のために去った。わたしにはないものだわ・・・。

・エリア
・・・彼女は己の過去を糧に出来ぬ者。
狂愛の果ても、盲目なる信仰も、今を生きるには無為だから。そして尊敬に成り立った忠誠は、今においては心を締め付けるものでしかない。
彼女は、心を賭した翼を失いし御使。
過去と相対した果てに、彼女は未来を得ただろう。彼女が自身を縛ることがなければ、再び翼を得ることは難くない。
やがて御使は大空を駆ける。

・アフ
・・・彼は今を生きる者。
医術、世界の理たる魔術を媒介せぬ治癒を求める彼の姿勢は他者の理解を超越している。彼も理解を求めるでもなく、頑ななまでにその道を究めんと欲する。
彼は全き求道者。
故に傍らの者達は、彼の現在のみを視界に入れることが出来る。過去の謂れも未来の結果も彼は黙して語らない。彼の行く先は、彼のみが知る。
孤高の影を纏い、彼は己が目的に邁進する。

・セルクル
 ・・・おせっかい。
 気質も人当たりがよく、おせっかいな部分もその現れであろう。
 しかし時として他者の意見を全く聞き入れない所がある。
 他者への感情移入が彼女を危うくしているような気がする。

・リュカ
 ・・・朴訥。
 森を出て間も無いわたしをして「世間知らず」だと思わせる。
 しかし神官特有の融通の無さを持っている。長生きできないタイプかもしれない。
 が、エリアと互いを支え合っている限り、無茶はしないだろう。

・ボズ
・・・彼は過去を知らぬ、知る術を持たぬ者。
彼にとって遠い記憶は過去ではなく手掛かり。近しき記憶のみ、彼にとっては昔の記憶足り得る。手掛かりの欠片であった名もまた、彼の過去では無かったのだ。
彼は自分の心という無地のキャンバスを埋める画家。
彼は過去が無いが故、未来を求めざるを得ないだろう。そして未来の何れかに、過去が埋もれているかもしれないのだから。彼の記憶を象った、色彩深き風景画が。
失われし自分と邂逅、彼は未来に過去を求める。

・ラルファ
 ・・・童女。
 あまり顔を合わせたことがないが、幼い印象を受けた。
 それ以外の何かを感じる程、仕事を重ねたことがない。

・マリル
 ・・・道化。
 騒がしい種族の仲間であるが・・・ほとんど出会う機会もない。
 何も思いつくことがない・・・以上。

・リュウガ
 ・・・直情。
 戦士としてのみ己を鍛えようとしている。
 敵に向かう姿勢は度胸の良さか、それとも思慮の不足にいるものか。
 生き残れる強運を持っているのであれば、それは戦士としての資質が充分なのだろう。

・バルガ
 ・・・老練。
 彼もまた目的を持つ者。しかし当ての無い目的は、彼にどれほどの失望を与えたのだろうか。
 顔に刻まれた皺が、その月日を示すかのようだ。
 その年月は宗教家としての頑固さをさらに上積みさせているようでもあるが。

・ニャキ
 ・・・楽師。
 出会うことの無い仲間がいるというのも、或いは忙しさの証明か。
 態度を保留しておく。

・カスミ
 ・・・浪費家。
 彼女も出会う機会がない。剣を集めることを目的としているらしいが。
 またの機会か。

・スダン
 ・・・剣士。
 あまり関わる機会のないまま、彼は東方へと旅立った。
 凄腕の剣士だと聞いていたが、運の無い人物であるとも聞いていた。
 愛用していた剣との別れは、彼に何をもたらしたのだろうか。

・ロオン
 ・・・大器。
 大勢の人間から期待を受け、それを果たさんとしていた人物。
 そしてそれを叶えることのできた、稀有な人物。
 東方へと向かった彼に待つものが希望であればよいが。

・アスナート
 ・・・信頼。
 わたしがアスナート様について語れることは左程多くない。
 魔術の先生であり、数少ない恩人。
 ・・・感謝を語る言葉、それは中々思い浮かばないものだ。

・ハノイ
 ・・・間者。
 影の生涯を背負った、東方の人間。
 東方に消えた彼女はもはや関わり無き者である。
 二度と出会わないことを望む・・・色々な意味で。